認知症に関する研修に参加しました
認知症に関する研修を愛知県シルバーサービス振興会で受講しました。講師はオレンジクリニックの院長 阿部祐士氏でとてもわかりやすかったし、びっくりしたこともあったのでお伝えしたく書きました。
普段認知症と言いますが、認知症は症状で病名ではない。と言われ、確かにと思いました。認知症状が出る病名は多く、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症(ピック病)等々とこれ以外にもかなり認知症状が出るものがあります。それぞれ病名が違うと言うことは、認知症状の出方が違うと言うこと。また、両方合併して発症することもあるようです。
認知症状を図る為に、長谷川式簡易知能評価スケールやMMSE等があります。それらを図るテストで違うが出るそうです。
1.3単語記銘では、例えば桜、猫、電車と質問者が受講者に対し伝え、覚えてもらい、別の質問をしたのちに答えてもらうもの。この一連の質問で、アルツハイマー型の人は短期記憶が難しいので、忘れてしまい、答えられないため取り繕う言葉が出るとのこと。さっきまで覚えていた等の言い訳をする。レビー小体型の人は問題なく答えられることが多いそうです。
2.図形模写等空間認識等の質問。例えば5角形が2つ並んでいる図を見せ、同じように書いてくださいと言うのはレビー小体型の人は書けず、アルツハイマー型の人は軽症の人は書けるそうです。一つ一つの病気はそれぞれ違い症状が違うそうです。
それでは少しびっくりなことを2つほど。
・アルツハイマー型認知症は大脳が委縮し、アミロイドβ蛋白やリン酸化タウ蛋白が大脳に広範囲かつ大量に出現するそうです。ではそのアミロイドβ蛋白が溜まり始めるのは認知症が発症する約何年前か・・・・・。
答え:20年前 例えば70歳で認知症状が発症したら、50歳頃からアミロイドβ蛋白が溜まり始めるようです。
・認知症になりにくい脳にするには・・・・・。
食べ過ぎ・偏食をしない。運動不足にならない。喫煙、大量の飲酒はしない。不規則な睡眠習慣にならない。閉じこもらない。頭を使うようにする。生活習慣病を防ぐ。の7項目を日頃から行うと良いそうです。
偏食をしないのはもちろんであるが、どんな食べ物がよいか。野菜・果物や魚を食べることはよいそうです。この食事は地中海食や和食なのです。日本の食事は認知症がなりにくいようです。最近は食事の欧米化が進み肉や油をたくさん使う食品が多くあります。必要な栄養素ではありますが、バランスよく摂取することが良いと思われます。また、食べ過ぎに関しては、マウスでの実験でいつも腹いっぱいに食べさせたマウスと腹7分、8分で食べさせたマウス。年齢を重ねると老いるのはいつも腹いっぱいにしたマウスが早く老いたそうです。空腹の時間が長くなるようにすれば長寿の細胞が作られやすいようです。ただ、和食の欠点は、塩分を使う料理が多い為、塩分過多になりやすいので注意だそうです。
適度な運動とは。週3回30分以上の歩行等の有酸素運動が良いと言われているようです。脳由来神経栄養因子(BDNF)が増加し、脳の中の海馬の神経細胞が成長するようです。また、体を動かすことにより血流もよくなることも一つかもしれないとのこと。アルツハイマー病のある人では、脳の組織中のBDNFは低下しているとの研究結果も出ているようです。
適切な睡眠とは。睡眠不足はだめだそうです。上記のアミロイドβ蛋白が睡眠時に除去してくれるようです。逆の長い睡眠は良くなく、30分未満の昼寝は良いようです。
より多くの人が認知症に対して理解を深めてもらい、症状や対応方法も知って頂きたいと思いました。また、自身が認知症にならない為にも7項目の行動はして行きたいと思いました。皆さんも認知症にならない生活を過ごしたいですね。
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